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進化を遂げたマスターピース 〈354W〉〈355W〉を徹底解説

快適な歩き心地と端正な佇まいを併せもち、
1998年の発売から多くのお客さまに愛されてきたロングセラーモデル「JJ23」をはじめとするオブリークトウシリーズ。
そのDNAを継承しながら、現代の技術や感性を注ぎ込みアップデートを図ったのが、プレーントウの〈354W〉とモカシンタイプの〈355W〉です。
2024年の秋にデビューを果たした、この新定番のこだわりと魅力を深掘りします。

品質重視のメイド イン ジャパン

〈354W〉と〈355W〉の製造は、国内に構える自社ファクトリーにて。生産性やコストよりも1 足1 足のクオリティに重きを置き、オートメーション化が進んだ現代においても多くの工程で職人の手仕事を駆使しています。細部の細部にまで息づく熟練の技とプライドが、上質なルックスと履き心地を形作っているのです。

MASTERFUL SKILLS AND PRIDE THAT BREATHE LIFE INTO EVERY INTRICATE DETAIL.

モカ縫い

モカシンは、タフで水が浸入しにくい「被せモカ」と呼ばれる製法を採用。継ぎ目に甲革を覆い被せる立体構造のためミシンでの縫製が難しく、1 針ずつ手縫いで行っています。太番手の糸で力強く縫い合わせるそれは、存在感と温かみのある表情も持ち味。シワが寄らないようステッチの加減を微調整しながら縫い上げる作業は、職人の腕の見せどころ。

仕掛かり準備

アッパーの内側に芯地を貼ったり、革にクセを付けたりといった下処理も、隙間やズレがないよう丁寧かつ正確に。こうした副資材や準備など見えない隅々まで徹底することで、製品の仕上がりに大きな違いが現れます。また、長く愛用できる品質を支える大切なプロセスです。

釣り込み
(トウラスター/ヒールラスター)

足へのフィットと靴のフォルムを司るラスト(木型)にピッタリと沿うよう、アッパーを成形する工程が釣り込みです。つま先はトウラスター、踵はヒールラスターと呼ばれる機械で釣り込みます。素材の性質やライニングの有無、ラストの形状などによっても勝手が異なり、その調整は職人の経験がモノを言います。

釣り込み
(サイドラスター)

〈354W〉と〈355W〉が採用するステッチダウン式製法特有の工程となるサイドラスター。この作業によってアッパーとソールの境目を縁取るようにクセ付けすることで、アッパーの輪郭がくっきりと際立ち、メリハリある凛とした面持ちに仕上がります。

出し縫い

アッパーと中底を縫い合わせる出し縫いを経て、アウトソールを加圧接着。このステッチダウン式製法とセメンテッド式製法を組み合わせた底付けも〈354W〉と〈355W〉の特徴です。これによりステッチダウン式製法の優れた屈曲性と、厚いアウトソールの高いクッショニングを両立させています。

コバ削り

ソールの装着後は、その側面を平滑にします。粗削り、カッター、ペーパー掛けの3 段階を重ねることで、より美しい仕上がりに。またアッパーの柔らかなレザーが側面のコバ(縫い代)になっているため、ダメージを与えないよう、そして削りすぎないよう細心の注意を払い、職人の目測を頼りに作業を進めます。

仕上げ

シューズ自体が完成した後も、いっそうの美観を求めて複数の仕上げ工程を実施。コバと中底の断面をキレイに塗装する作業では、アウトソールに塗料がつかないよう手慣れの職人が繊細に筆先を操ります。最後に磨きのバフ掛けを行い、厳しい品質チェックをクリアした製品だけが晴れて世に送り出されます。

快適な歩行をもたらす機能が満載

1986年のスタート以来、歩く人に寄り添い続けるRegal Walkerのノウハウを凝縮した〈354W〉と〈355W〉。
こだわり抜いたマテリアルと随所の機能的な作り込みが、この上なく快適な歩き心地を提供します。

POINT

アッパーは柔らかく弾力に富んだ牛革のシュリンクレザー。細かなシボを刻んだ表情豊かな素材なので、キズやシワが目立ちにくいのもメリットです。長く愛用した際の履きジワも味わいのひとつとして楽しめます。

POINT

アウトソールにはビブラム社製の「ニューフレックスソール」を装着。軽量でクッション性や屈曲性に優れながらも摩耗に強いなど、デイリーユースに求められる機能をバランスよく兼ね備えています。またソールの張り替え交換も可能です。

POINT

1998年から四半世紀にわたって好評を博す、オブリークトウシリーズのラストを使用。つま先のラインに沿った斜めのフォルムによって指先に適度なスペースが生まれるため、足指を締め付けないリラクシングな履き心地を実感できます。

POINT

前半分を裏革のない仕様にすることで、軽量化を図るとともに屈曲性を向上。一方、中足部から踵回りにはソフトで吸湿に優れる豚革のライニングを配備。さらに履き口のクッションパッド、衝撃を吸収するカップインソールも快適な歩行をサポートします。

VARIATION 354W&355W

ABOUT IWATE SHOES

岩手シューズについて

〈354W〉〈355W〉のほか、Regal Walker及びメインブランドREGALのさまざまなモデルを製造する生産拠点のひとつ「岩手シューズ」。ステッチダウン式製法を得意とし、腕利きの熟練から次代を担う若い職人までが丹精を込めて靴作りに勤しんでいます。世界が認めるジャパンクオリティを50年以上にわたって守り続けてきた、リーガルコーポレーションが誇る自社工場です。